総合商社

日本の総合商社取締役、リスク管理不備の責任を問われるべき

 

三井物産、住友商事、三菱商事といった日本の大手商社の取締役は、重大なリスクを実行的に管理する責任について、ますます厳しい監視の目にさらされている。

投資家は議決権を行使して、職務を全うしていない取締役に対して「反対票」を突きつけるべきである。

不十分なリスク管理は投資家に悪影響を及ぼす。投資家は、取締役に対して、適切な戦略の策定や経営陣の監視および監督を通じて企業を導く上で最も重要な役割を担うよう、期待している。取締役は、体制や方針の承認のほか、それらの実効的な運用とその監督を担う責任があり、企業がリスクを適切に管理できなかった場合には責任を問われなければならない。

しかし、掲げられた方針と実際の事業慣行との間には依然として大きな乖離があり、企業自らが特定した重要リスクの管理における取締役会の監督の実効性に対する懸念が高まっている。

  1. 総合商社3社はいずれも、2050年までにネットゼロ排出を達成する目標を掲げているが、調査によれば、いずれも4.6℃以上*の壊滅的な気温上昇をもたらすシナリオと整合する事業計画を策定している。これは、重大な移行リスクおよび物理的リスクをもたらす。
  2. 日本の総合商社は、人権侵害に関連し、自らの企業方針やコミットメントと矛盾する高リスクかつ議論を招くプロジェクトへの関与の実績が確認されている
  3. 合弁事業やパートナーシップにおけるエクスポージャーは、不十分な監督や各社の方針との齟齬による、法的責任およびレピュテーションリスクを一層高める可能性がある。

投資家は、2026年に開催される日本の総合商社の年次株主総会において、職務を全うしていない取締役の再任に対し、反対票を投じることが求められる。

*MSCIのImplied Temperature Riseによる算定。出典:ブルームバーグ。

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投資家向け説明資料 4月22日

Frequently asked questions

ガバナンス(企業統治)とは何か?

本質的に、コーポレートガバナンスとは、企業が倫理的かつ透明性を保ち、株主およびステークホルダーの最善の利益のために運営されることを保証するための「ルール」「関係性」「プロセス」の仕組みです。企業を適切に方向付け、経営陣に説明責任を負わせる基盤となります。

日本では、会社法およびコーポレートガバナンス・コードによってプロセスが定められており、各企業は自社の定款および社内規程に基づいて独自のガバナンス体制を構築しています。詳細はガバナンスの基本的な期待事項をご覧ください。

投資家は取締役にどのような質問をすべきか?

ガバナンスの基本的な期待事項をご覧下さい。質問事項は、世界経済フォーラム(WEF)の「気候変動ガバナンス原則」、Climate Action 100+(CA100+)気候変動に関する機関投資家グループ(IIGCC)コーポレートガバナンス・コードならびに国内外の主要アセットマネージャーの議決権行使基準など、信頼できる複数の情報源を踏まえて独自に策定・再構成したものです。

なぜ、国際エネルギー機関(IEA)のネットゼロシナリオ(NZE2050)を説明資料の論拠として用いるのですか?

世界の気温上昇を1.5℃以下に抑えることに整合するエネルギーシナリオは、NZE2050以外にも、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発表したものなどがあります。しかし、私たちはいくつかの理由から、主にNZE2050を参照します。

  • 最新のシナリオである
  • 広く利用されている
  • IEAは信頼できる情報源である

より詳しい説明はFAQページよりご参照ください。

エネルギー安全保障について検討していますか?

はい。FAQページの質問12および13をご参照ください。

関連情報

免責事項

投資の助言でないこと
この文書によるコミュニケーション、あるいはこの文書に関連してなされる口頭でのコミュニケーションは、情報の提供のみを目的とするものであり、金融商品取引法の適用における、有価証券の価値の分析に基づく投資の助言又は投資判断の推奨を意図したものではなく、そのように解釈されてはなりません。

共同議決権行使でないこと
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議決権代理行使の勧誘でないこと
この文書によるコミュニケーション、あるいはこの文書に関連してなされる口頭でのコミュニケーションは、金融商品取引法、外国為替及び外国貿易法の適用における、議決権の代理行使の勧誘を意図したものではなく、そのように解釈されてはなりません。この文書の発信人である株主は、株主総会における議決権の代理行使の委任を勧誘するものではなく、いかなる他の株主からの議決権その他の株主権を代理人として行使することを受任することはありません。

一次情報及び企業による分析の代替でないこと:この文章による分析は、各企業による独自の分析及び情報開示の代替を意図したものではなく、そのように解釈されてはなりません。この文書は、当該企業が直面する重大な気候関連リスクについて投資家に理解を促すことを目的としており、各企業が自らの責任において将来を見据えた詳細な分析を実施し、これらのリスクへの対応状況を明らかにすることを奨励するものです。